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これがニッポンの地図づくり! 地図職人のこだわりお見せします

[地図]  2012年9月28日
こんにちは、Yahoo! Open Local Platform (YOLP)の伊藤です。
いつもYOLPをご利用いただきありがとうございます。

先日公開しましたこちらの記事に、大きな反響を頂きどうもありがとうございました。
YOLPでは、地図の見やすさや使い勝手向上のため、日々改善に取り組んでいます。

そこで今回は見やすい地図を作るために大切な表現方法のひとつ、「注記の配置」についてご紹介します。
「注記…??」 あまり耳慣れない言葉とは思いますが、「注記」とは地図上における文字情報のことです。
少しマニアックな話になりますが、普段は気づかない地図づくりのこだわりを一部ご紹介していきたいと思います。

注記の種類

地図上には多くの情報が掲載されていますが、その中でも文字情報のことを地図の世界では一般的に「注記」と呼んでいます。
注記の中にもいろいろな種類のものがありますが、例えば下記の地図中にはどんな種類の注記があるでしょうか?



ちなみに、Yahoo!スタティックマップAPIを利用して地図を表示しています。
Yahoo!スタティックマップAPIを利用するにはアプリケーションIDの登録が必要です。アプリケーションIDはこちらから登録できます)
以下のように、サイズや地図のデザインを指定して地図を表示できます。 http://map.olp.yahooapis.jp/OpenLocalPlatform/V1/static?appid=【あなたのアプリケーションID】&lat=35.66476220945456&lon=139.7312998492094&z=18&mode=map&width=600&height=450&pointer=off&style=base:standard
注記を全部とってみました。まっさらですね。



サンプルコードはこちら http://map.olp.yahooapis.jp/OpenLocalPlatform/V1/static?appid=【あなたのアプリケーションID】&lat=35.66476220945456&lon=139.7312998492094&z=18&mode=map&width=600&height=450&pointer=off&style=off:label|on:|base:standard
まっさらな地図の上に、道路系の注記を載せてみました。
ここでは通り名や信号機名が入っています。また文字ではありませんが、信号や一方通行も入っているのがわかります。



サンプルコードはこちら http://map.olp.yahooapis.jp/OpenLocalPlatform/V1/static?appid=【あなたのアプリケーションID】&lat=35.66476220945456&lon=139.7312998492094&z=18&mode=map&width=600&height=450&pointer=off&style=off:address,railway_name,line_comment,ferry_nm,station_name,landmark,area_name|on:|base:standard
さらに鉄道系の注記を載せてみました。
六本木駅や駅の出入口番号が入ります。でもまだ地図としてはさみしいですね。



サンプルコードはこちら http://map.olp.yahooapis.jp/OpenLocalPlatform/V1/static?appid=【あなたのアプリケーションID】&lat=35.66476220945456&lon=139.7312998492094&z=18&mode=map&width=600&height=450&pointer=off&style=off:address,landmark,area_name|on:|base:standard
最後に「六本木4」など地名に関する注記と、ビルやお店などの施設名を載せてみます。
これでようやく見慣れた地図になりました。



サンプルコードはこちら http://map.olp.yahooapis.jp/OpenLocalPlatform/V1/static?appid=【あなたのアプリケーションID】&lat=35.66476220945456&lon=139.7312998492094&z=18&mode=map&width=600&height=450&pointer=off&style=off:|on:|base:standard
六本木のような市街地では、ビルやお店などの施設名がたくさんありますが、山間部に行くとこのような施設名が減る代わりに、観光地名や山名などの自然地名が増えてきます。
また、同じ場所でも表示する階層によって、重要となる注記の種類は変わってきます。



サンプルコードはこちら http://map.olp.yahooapis.jp/OpenLocalPlatform/V1/static?appid=【あなたのアプリケーションID】&lat=37.11573812422706&lon=140.01038225570855&z=14&mode=map&width=600&height=450&pointer=off&style=off:|on:|base:standard
例えば上図の中央上部に「栃木県」という注記がありますが、一つ前の六本木の地図に「東京都」が大きく目立って入ってしまったとします。「東京都」が置かれた位置によっては、周囲の注記に重なり、本来知りたかった駅名や目印となるビル名が消えてしまうことがあります。これでは六本木の市街図を見たい人にとって、親切な地図とは言えません。

では地図の注記を掲載するにあたり、どんなことが大切になってくるのでしょうか?


注記と路線の関係

こちらの地図をご覧ください。大阪の難波周辺の地図です。
地図といっても施設名だけなので、あまり地図らしくはありませんが、よく見ると文字が右を向いたり左を向いたり、縦書き、横書きもバラバラです。なんだか落ち着きのない地図です。



サンプルコードはこちら http://map.olp.yahooapis.jp/OpenLocalPlatform/V1/static?appid=【あなたのアプリケーションID】&lat=34.66272698600828&lon=135.50263640469052&z=16&mode=map&width=600&height=450&pointer=off&style=off:shading,figure,address,line_name,station_name,store,gs,bistro,symbol,area_name|on:|base:standard
ではここに鉄道や高速道路を重ねてみましょう。あることに気がつきませんか?



サンプルコードはこちら http://map.olp.yahooapis.jp/OpenLocalPlatform/V1/static?appid=【あなたのアプリケーションID】&lat=34.66272698600828&lon=135.50263640469052&z=16&mode=map&width=600&height=450&pointer=off&style=off:shading,gen_road,area,building,water,underground,contour,area_color,ferry,boundary,address,line_name,station_name,store,gs,bistro,symbol,area_name|on:|base:standard
実は、一つ前の図であっちこっち向いていた注記は、鉄道や高速を避けて配置されていたのです。
このように、注記を路線にかけないように配置することで、必要な文字情報を減らす事なく、一方で大切な情報である鉄道や高速道路のネットワークを、少しでも途切れないように見えるよう工夫しています。

とは言え、鉄道や高速道路にかかる注記もあります。駅名や路線名です。
1つ前の図に比べて、路線ネットワークは多少途切れてしまいますが、駅名などは一般的な地図にとって最重要な情報ですので、全体のバランスを見ながら配置しています。



サンプルコードはこちら http://map.olp.yahooapis.jp/OpenLocalPlatform/V1/static?appid=【あなたのアプリケーションID】&lat=34.66272698600828&lon=135.50263640469052&z=16&mode=map&width=600&height=450&pointer=off&style=off:shading,gen_road,area,building,water,underground,contour,area_color,ferry,boundary,address,store,gs,bistro,symbol,area_name|on:|base:standard
上記の図に、一般道路を重ねてみました。
さすがに小さな道を避けて注記を載せることはできませんが、それでも国道や都道府県道(オレンジ色や黄色の道)には、あまり注記が重なっていないことがわかります。



サンプルコードはこちら http://map.olp.yahooapis.jp/OpenLocalPlatform/V1/static?appid=【あなたのアプリケーションID】&lat=34.66272698600828&lon=135.50263640469052&z=16&mode=map&width=600&height=450&pointer=off&style=off:shading,area,building,water,underground,contour,area_color,ferry,boundary,address,store,gs,bistro,symbol,area_name|on:|base:standard
その他の情報を載せると、最終的にこのような地図になります。
完成した地図だけ見ているとなかなか気がつきませんが、高速道路をよけて、注記が上下左右へと向きを変えているのがわかります。



サンプルコードはこちら http://map.olp.yahooapis.jp/OpenLocalPlatform/V1/static?appid=【あなたのアプリケーションID】&lat=34.66272698600828&lon=135.50263640469052&z=16&mode=map&width=600&height=450&pointer=off&style=off:|on:|base:standard

注記の種類に応じて配置を工夫

では次に、地図の種類を変えて鉄道路線地図を見てみましょう。
路線に対して駅名の注記が垂直に配置されているのがわかるかと思います。
鉄道路線地図は、今まで見てきた地図よりも駅名や鉄道路線のネットワークを重視しているので、駅名の情報を維持しつつ路線も途切れないように…と、双方のバランスを考えた注記配置としています。

この注記配置の方法は、駅の切符売り場の上などにある路線図とよく似ている気がしませんか?



サンプルコードはこちら http://map.olp.yahooapis.jp/OpenLocalPlatform/V1/static?appid=【あなたのアプリケーションID】&lat=35.16469143648714&lon=136.91163298672032&z=14&mode=map&width=600&height=450&pointer=off&style=off:|on:|base:TetsudouRosen
ほかにも注記の配置で工夫している例をいくつかご紹介しましょう。

学校名

学校は一般施設に比べて敷地が広いので、敷地内に注記がおさまりやすいように学校記号(文マーク)で改行し、さらに中心ぞろえで配置しています。これにより周辺の情報が学校名で隠されることなく見やすくなっています。
※周りの注記の状況によっては、中心揃えではない学校名もあります。



山名

主な山については、山頂の▲記号を中心に山名と標高数字をセットにして配置。
周辺の山との間隔に配慮しながら掲載しています。(編集スタッフに登山好きが多いためか、地形や標高数字の表現に関しては何かとこだわりが強いのです)



サンプルコードはこちら http://map.olp.yahooapis.jp/OpenLocalPlatform/V1/static?appid=【あなたのアプリケーションID】&lat=36.30337127014108&lon=137.63020751064542&z=13&mode=map&width=600&height=450&pointer=off&style=off:|on:|base:standard

路線名

南北方向に伸びる路線名は、横書きにすると首を90度傾けないと読みにくくなるため(そんなことをする人は少ないと思いますが…)、縦書きになるように工夫しています。



世界地図

一方で、縦書きをしていない地図もあります。世界地図です。
これは、地図上に英語などのアルファベット表記があるため、縦書きにすると極端に見づらい地図になってしまうためです。



サンプルコードはこちら http://map.olp.yahooapis.jp/OpenLocalPlatform/V1/static?appid=【あなたのアプリケーションID】&lat=48.419521165150385&lon=10.452473135645574&z=7&mode=map&width=600&height=450&pointer=off&style=off:|on:|base:standard

手作業で培った技術を活かして

今回ご紹介した注記の表現方法は、手作業で注記配置を一文字一文字行なっていた地図製作の技術を応用しています。手作業では、注記が多いところに新しく施設がオープンすると、周囲の注記をパタパタとパズルのように動かして並べ直していました。「東京三菱銀行」と「UFJ銀行」が合併し、「三菱東京UFJ銀行」に社名変更されたときには、全国の銀行を悲鳴をあげて手直ししたものです。

これらの技術は、コンピュータにより自動化され、現在は大量の地図データを一度に処理できるようになりました。ご紹介した地図をはじめ、「スマートフォン専用地図」「地形図」など、多種多様にカスタマイズされた地図を常に最新版で見て頂けるのは、地図づくりに長年携わってきた編集スタッフの熱いこだわりと、それを自動化させたエンジニアの高い技術力によるものと自負しています。

YOLPスタッフがこれまで培ってきた手作業のノウハウと最新の技術を活かして、今後もさらに見やすくて親切な地図づくりを目指したいと思います。
今後ともYOLPをよろしくお願いいたします。

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